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システム思考の第一人者達の中でも、最もコミュニケーション能力に長けていたと言われる故ドネラ・メドウズ氏。1972年に世界を震撼させてローマクラブへのレポート、『成長の限界』の主著者であり、また、晩年はジャーナリストとしてシステム思考の視点を市民に幅広く伝えることに腐心しました。
「Global Citizen(地球市民)」と題されたエッセイの中から、珠玉のものを集めたエッセイ集が今回の翻訳本、『地球の法則と選ぶべき未来』です。
組織や市場、地域コミュニティから地球環境まで、複雑なシステムに対処するために、どのようにアプローチをすればよいか、自分自身のあり方をどのようにするか、とてもわかりやすく、そして人間的なタッチで描いてくれている良書です。
みなさんもおそらく「100人の地球村」という話は聞いたことがあるのではないでしょうか? 現代版口承伝説と呼ばれ、電子メールで世界中に転送されたエッセイです。「もし地球が100人の村だったら、、、」のエッセイを読んで地球の現状と自身の関係について深く考えさせられます。
ドネラ・メドウズは、残念ながら2001年に急病でなくなりますが、多くの人に悼まれ、今でも多くの人の支えになっています。彼女の元夫のデニス・メドウズ、大親友のピーター・センゲ、教え子のジョン・スターマン、トム・フィダマンなど世界のあちこでで活躍する多くの人たちが、彼女の意思を引き継いで、システム思考をもった地球市民の育成に力を注いでいます。
システム思考について、その真髄に触れたいという方には、とてもお奨めのエッセイ集です。是非手にとって、読んで見てください。