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システム思考入門(14) 「システム思考の基本ツール② ループ図(1)」

前回紹介した時系列変化パターングラフは、「できごと」を単独で捉えるのではなく、時間の経過の中でのパターンを見るためのツールです。今回は、このパターンを作るシステムの構造を読み取るためのツールであるループ図を紹介します。

システムの構造とは何でしょうか? 簡単にいうと、因果のつながりのことです。私たち日本人にとって、因果というのはとても生活に密着しています。昔から、「風が吹けば、桶屋が儲かる」といったりしますが、これはまさに因果のつながりからできています。そして、「因果応報」というように、しばしば因果のつながりはもとに戻ってくるのです。

例えば、冬の寒い日、あなたはストーブのある大きな部屋の中にいるとしましょう。もし、あなたの立っている位置では気温はあまり高くなかったらどうするでしょうか? おそらく、「寒い!」と感じて、ストーブのそばに寄って、暖をとることでしょう。

このように私たちは、「状況」(周囲の気温が低い)の中で、ある「認知」(寒い)を行い、その結果、「行動」(ストーブに近寄る)をとります。このように、私たちは意識していようといまいと多くの場合、「状況 → 認知 → 行動」という因果の流れで行動しています。

そして、「行動」から「状況」へ、因果がもとにもどってきます。あなたの行動とともに状況がまた変わるからです。最初は大きな歩幅でストーブに近づき、あなたの周囲の気温は暖かくなると、それを肌で感じて近づくスピードを緩めるかもしれません。もしうっかりストーブに近づき過ぎて、ストーブに触ってしまったら、即座に熱いと感じてストーブから離れることもあるでしょう。

「行動」は「状況」を変化させ、その変化した「状況」がさらに「行動」を変化させる循環の構造になっています。この循環のことを、「フィードバック・ループ」、短く略して「ループ」と呼んでいます。ここでは、このループのシステムが、適温のもとですごしたいという目的のもと、あなたのストーブに近づく行動のパターンを作り出しているのです。

このようなフィードバック・ループは、私たちの生活でも、仕事でも、そして社会や自然界にもたくさん存在し、さまざまな現象や変化の原動力となっています。そして、この変化の原動力となるシステムの構造を理解するために、ループ図というツールが開発されました。

ループ図は、とてもシンプルなツールで、基本ルールを覚えればすぐに書けるようになります。

もっとも基本的なルールは、課題となっているシステムの要素(「変数」といいます)を名詞の形で書くことです。変数は、システムの中で増えたり、減ったりするものです。時間と共に変化しうる「状況」や、あなたやほかの関係者の「認知」と「行動」もすべて変数となります。

システムに関連する変数をあげたら、「(原因) → (結果)」というように、因果関係のある2つ以上の変数を矢印で結びます。典型的には原因の変数の量や度合いが増えることによって、結果の変数の量や度合いが増える/減るときに成立します。例えば、

A.「気温 → 暑さ」 (「気温」が高いほど、「暑さ」を感じる)
B.「暑さ → 汗をかく量」 (「暑さ」を感じるほど、「汗をかく量」を感じる)
C.「汗をかく量 → 暑さ」 (「汗をかく量」が増えるほど、「暑さ」は和らぐ)

ループ図のもうひとつのルールは、因果関係の向きを記すことです。たとえば、Aの「気温」が高いほど「暑さ」を感じます。このように、原因が増加すると、結果も同じように増加する場合は「同」と書き入れます。Bの「暑さ」と「汗をかく量」も、原因が増加すると結果も増加しますので、「同」の因果関係です。

一方、Cの「汗をかく量」が増えれば、「暑さ」は和らぐという因果関係では、原因が増加すると結果は減少します。この場合は、「逆」の因果関係になります。「同」か「逆」かは、因果関係を示す矢印の矢じり付近に書き込みます。

さて、このように変数を「同」または「逆」の因果関係でつなげていくと、システムの構造が浮かび上がってきます。ここでは、「暑さ」と「汗をかく量」はループをつくっています。汗は暑さを和らげるためのフィードバック・ループなのです。(しかし、どんなに汗をかいても、「気温」自体を変えることはありませんので、フィードバック・ループではありません。)

(つづく)



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