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学習する組織入門(6) 「システム思考」

学習する組織を作るうえで重要なのは、「志を立てる力」、「共創的な対話力」、「複雑性の理解力」の3つの能力です。今回は、いよいよ、学習する組織の要ともいえる、複雑性の理解力を高めるための「システム思考」を紹介します。

システム思考は、ダイナミックな複雑さを理解し、長期的、俯瞰的、多様な視点から根源的かつ本質的な問題解決または未来創造を考える思考です。とりわけ、さまざまなものごとのつながり、関係性に着目し、それらのつながりが時間の経過を経て、どのような変化のダイナミクスを生み出すかを理解します。

システム思考のアプローチは、しばしば、「氷山モデル」で説明されます。氷山は、そのごく一部のみが海面上に現れ、本体のほとんどは海中に沈んでいて見ることができません。この氷山と同じように、私たちの目の前に起こるできごとは、多くのことのごく一部に過ぎず、目の前のことだけに集中していても効果的な問題解決や未来創造はできません。(参考:システム思考入門(8) 「システム思考の基本的な考え方(氷山モデル)」

できごとの奥底に潜むのは、変化や行動の「パターン」、そのパターンを作り出す「構造」、そして構造を創り出す関係者たちの「メンタル・モデル」です。

たとえば、私たちは都市の渋滞問題の解決のために、すぐに「道路を建設する」という解決策をとります。しかし、長い目で見て、道路建設が渋滞問題を解決したという都市はありません。道路建設が新たな交通需要を呼び込むからです。私たちの多くは、回転車の中でますます速く走ろうとするハツカネズミのように、問題解決を図っては新たな問題を作り出すパターンに陥っています。

また、部分最適化はほとんど間違いなく全体の最適化を妨げます。それぞれの部署や事業部が自部門のパフォーマンスを高めるために、会社全体のパフォーマンスを犠牲にしたり、あるいは、自分の会社の成功だけに執着して、取引先や顧客、あるいは社会全体の利益を損なう事例が絶えません。

なぜ、部分最適化をはかろうとする試みが続くのでしょうか? ひとつには私たちの視野があまりにも狭く、目に見えることばかりにとらわれる傾向があるからです。そのために、私たちの社会や会社のデザイン、モノ・カネ・情報の流れ、フィードバック構造、そして組織の目的、ルール、賞罰の仕組みなど、あらゆる構造要因が全体像を見ることが難しくなっています。視野を広げ、これらの構造を変えない限り、部分最適のパターンは繰り返されます。

システム思考では、これらのパターンや構造を「見える化」するために、「時系列変化パターングラフ」、「ループ図」、「ストック/フロー図」、「システム原型」などのツールを活用します。

特に、さまざまな要因を因果関係で整理していくループ図は、もっとも汎用性が高く、システム思考の有用な基本ツールとして活用されます。ループ図の例などは、こちらをご覧下さい。 http://change-agent.jp/systemsthinking/casestudy.html

構造の奥に潜むメンタル・モデルを見るためには、ループ図などを描く過程を通じて、自分やグループに本質的な問いを立てていきます。メンタル・モデルのほとんどは、無意識の中にありますが、パターンや構造を可視化することによって、無意識のメンタル・モデルを意識のもとに引き出せる可能性が出てきます。

その場しのぎの問題解決や部分最適化の構造のもとになっているのは、私たちのメンタル・モデルです。「すぐに成果を上げなくてはいけない」「競争に勝たないと破滅する」「自分や自社が成功するまでは、ほかの人たちのことなどかまっていられない」など、さまざまな思い込みが私たちを支配しています。しかし、多くの場合、このような思考こそが、問題を次々と創り出す構造の根源となっているのです。

問題が繰り返し起こる場合にしばしば見られるのは、システムが本来の目的を見失い、手段をいつのまにか目的化してしまっている状況です。あらためて、問い直すべきは、私たちは何を創り出そうとしているのか、ということです。本当に私たちが求めるものは何かに気付いたとき、はじめて本質的な変化を創り出すことができるのです。

まさに、システム思考はさまざまなつながりを見ることによって、ものごとの本質を見出すプロセスといえるでしょう。

ところで、システム思考は、単に学習する組織を作るうえで重要な3つの能力、5つの領域のひとつにはとどまりません。次号では、システム思考がなぜ学習する組織の「第5の領域(規律)」といわれるのか、その理由を見ていきましょう。


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「システム思考」と「学習する組織」のセミナーを開催しています。
現在募集中のセミナーはこちらをご覧ください。
https://www.change-agent.jp/events/

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