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2009年の最後にあたって

2009年12月29日

2009年は昨年来の金融危機と未曾有の大不況で始まり、GMなど相次ぐ巨大企業の倒産、政府による巨額の資金投入と財政赤字の拡大、失業の拡大とデフレの進行など経済的には大変厳しい年でした。

企業にとって厳しい経営環境は続いていますが、社内外での対話を始める動きは日本各地に急速に広がっているように感じます。「ワールド・カフェ」や「ダイアログ」などを謳ったイベントはあちこちで行われ、盛況を博しています。私たちも数多くのダイアログのファシリテーションを実施しました。

また、システム思考のように、人ではなく構造を、部分ではなく全体を見るような思考もずいぶんと広がってきていると感じます。今年は、システム思考のバイブルと称される本格的教書『Business Dynamics』を翻訳(邦題『システム思考―複雑な問題の解決技法』)することができました。

ビジネス向け生物多様性の入門書も上梓し、企業の第一線で働く皆さんから、システム思考的な観点や手法で書かれているのがわかりやすいとの評をいただいています。

大変な時代だからこそ、共創的な対話を重ね、複雑なできごとをシステムとして考える力がますます求められているということだと思います。そして、そういった対話やシステムの全体像をもとに、私たちはどのような未来を築きたいのか、組織や国の「かたち」(共有ビジョン)を描いていくことが、ぶれない改革を始める第一歩となることでしょう。

来年も社会や時代の要請に応え、よりよい未来創造の一助になれるよう、チェンジ・エージェント一同、一層の努力をしてまいります。来年もどうぞよろしくお願いします。

よいお年をお迎えください!

                 小田理一郎・枝廣淳子

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