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今週は再び、石巻などの被災地を訪れ、震災支援に汗を流す皆さんを励ましながら、被災地の現状や支援ニーズなどを伺ってきました。訪問先の避難所で、地元の中学生が伝統の獅子舞をたくましく踊りながら、被災者のみなさんを励ましていました。その終わりに、中学生コンビの漫才の披露する、被災地の大変さと暑さを吹き飛ばすようなお笑いを聴きながら、人間の芯の強さに感動しました。
システムが衝撃に耐え、再び回復するには、「しなやかな強さ(レジリエンス)」が大事です。被災地では人やコミュニティのしなやかな強さを高め、活用しながら、復興へ向かっています。私たちもできる形で応援しつづけていきたいと思っています。
世界に目を移すと、今もっともそのレジリエンスが危ぶまれているシステムの一つが食料システムです。安心・安全の問題だけでなく、価格の高騰や調達難、流通でのムダや飢餓と肥満、さらに生産を脅かす気候変動、水問題、生物多様性の喪失など、私たちが日々食する食べ物のサプライチェーンは、とても脆弱であり、持続可能性が危ぶまれています。人口が今後も増えつづけ、多くの人々の生活が豊かになるにしたがって食肉の消費量が増加していく中で、いかに食の持続可能性を高めるかが問われています。
世界の食料システムの持続可能性を高めるために、大陸・セクター横断のコンソーシアム「サステナブル・フード・ラボ(SFL)」というものがあります。6月27~30日米国オレゴン州で開催された「サミット総会」に出かけてきました。そこでの企業のチャレンジの最前線の発表報告を8月5日夕方に行います。
グローバル化、複雑化が進んだ今日、一個人や一組織には気の遠くなるような大きなチャレンジが数多くあります。そのようなチャレンジを前に、私たちは何をどう考え、どのようにのぞむべきなのか? そのヒントとなるような事例や考え方が紹介できればと思っています。食料のことはよくわからなくとも、リーダーシップや学習する組織に興味がある方にとってもさまざまなヒントや刺激をお届けできると思います。ぜひおいで下さい。