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学びの循環

2013年02月12日

昨年の5月から東北で計5回のリーダーシップワークショップを仙台(宮城)、陸前高田(岩手)、二本松(福島)で開催しました。それぞれの回で素晴らしい参加者に巡り会い、共に場を創ってきました。今、東北では復興に携わる本気の若者たちの間で、急激にリーダーシップ能力の高まりの機運があると感じています。

東北でも地域によってそれぞれ課題が異なるものの、共通して見える構造として見られるのは、都市部と農漁村との関係性(人、食料、エネルギーの流れなど)や、あるいは少子高齢化、人口減少・流出、地域経済と雇用、医療福祉、自治体財政など、日本全体が早晩経験する課題が先んじて顕在化していることです。

こうした課題先進地域には、東北以外でも北海道、中部、中国、九州地方などに伺う機会をいただいてきました。以前、熊本県水俣市に訪問した際には、公害を乗り越えてのコミュニティづくりなど大変な学びとなりました。今月も、今回紹介した書籍の舞台である、隠岐諸島の海士町に学びに伺います。

こうした課題先進地域での学びは、途上国のリーダーたちとのワークショップなどで話をするとすぐに活かされます。頭と心と体がつながった地域で対話やシステム思考を行うと、その後の進展も早いとよく感じます。また、そうした途上国での実践からも、多くを学ばせていただいています。

最近、日本や日本の都市部で課題を話し合っているときに、途上国や日本の地方での学びについて話をする機会が増えたとよく思います。やはり、実践で培った学びは活きた知恵になりやすいことを実感します。

日本は、都市と農村はどちらを抜きにしても語れない社会になっています。都市は都市の課題だけ、あるいは農村は農村の課題だけ、でなく、その関係性や全体構造の課題について、もっともっとシステム的に学んでいかなければならないと感じています。そんな学びの機会を与えてくれる地方や途上国のリーダーの皆さんに感謝するこの頃です。

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