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【開催レポート】2014年3月13日食のサステナビリティと企業連続セミナー「価値創造企業」

2014年03月28日

企業が自ら本当の意味で市場を創造することは簡単ではありません。

先進国の人口の成長が鈍化し、多くの市場が飽和するなか、社会から存在を認められる多くの企業がとりはじめたアプローチは、「共創」です。自社単独で価値が創り出せないならば、共有・共通する価値を望むパートナーと共に、一緒に価値を創り出す動きです。パートナーの対象は、従来の取引先を超えて、より幅広い分野に視野を広げて、顧客や自治体、NPO・NGOなどにも広がっています。

今回のセミナーでは、食のサプライチェーンの持続可能性を高める上で、これからどのような共創が求められるか、今何を考え、為すべきなのかについて話合いました。

講演:「価値創造企業」について チェンジ・エージェント小田理一郎

はじめに、CSRとCSVの違いや特徴について簡単にレビューをして、期待されるビジネス効果と社会的効果などを整理しました。次に、食企業のCSV、価値共創の事例として、サステナブル・フード・ラボ(SFL)や日本の事例のひとつとして、フードロス・チャレンジ・プロジェクトを紹介し、プロジェクトの背景や課題を分析し、そこから紐解かれる共創を成り立たせるために必要なポイントや構造についてお話しました。

 パネルディスカッション/対話 

講演内で紹介した「フードロス・チャレンジ・プロジェクト」を運営している博報堂の兎洞さんより、取り組みを立ち上げた経緯、共創プロジェクト進める中で、実感としてぶつかっている課題や想いをご紹介いただきました。共創をしていく必要や、合意が得られたとしてもさまざまな制約があること、どのようなことが、共創をさまたげる制約となっているかについて話し合いました。ひとつには「共有価値」の理解を関係する地域やコミュニティ、組織を超えた認知の問題を解消する難しさが参加者からも出されました。その制約はなぜ起きていて、その前提に何があるか深堀りし、どのようにその制約要因を取り除いていくことができるかについても話合いました。兎洞さんより、実際に進行中のプロジェクトをひとつの事例として気づきや学び、課題をオープンにお話いただたことがきっかけとなり、それぞれの立場でどのようなことが重要になるのか、全体の問い、気づきが深まっていくのが感じられる場となりました。

研究会について

サステナブル・フード・ビジネス研究会は2011年1月に第1期が立ち上がり、今年第4期を迎えました。
食関連事業者による学びあうコミュニティを築いて、世界の最新情報を共有し、話しあい、またビジネスとしてどのように自社のリスクを評価し、また、どのように効率的かつしなやかな食料システムの構築に向けてポジティブな変化のうねりを創るかという、チャレンジに向き合っています。

●研究会が目指すこと
  • 食のサステナビリティに関するビジネス上の課題への認識を高める
  • 食のサステナビリティに関する企業や関係者の動向、課題について知識を深める
  • 一社、業界単独では解決できない問題を協働で解決していく道筋をさぐる
  • 日本の食・世界の食、そして事業継続に関してメインストームにたいしてポジティブなうねりを作り出す

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