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【受講者インタビュー】チェンジ・エージェント・アカデミー 第9期「学習する組織を導くリーダーシップ 集中プログラム」修了生

2020年5月より実施した第9期チェンジ・エージェントアカデミーは、「学習する組織」をテーマに、コロナ禍のため全回オンラインで実施しました。このアカデミーでは、学習する組織づくりに役立つ集合研修を3コース受講するとともに、実践支援の場として、月に1回程度平日夜に集うゼミも並行受講していただきます。また、受講者同士がそれぞれの課題へ取り組むことを助け合う相互コーチングの場も重視し、総合的なラーニングコミュニティづくりを大切にしています。

今回は、ご受講者のお一人の菅原さんにお話を伺いました。企業での部下育成をテーマに、アカデミーの場の5ヶ月間で得られたこととともに、その後の自主的な学びの場で学習を続けてこられた一年間の経験についてお話を伺いました。

話し手(第9期ご受講者)菅原 良昌さま

Q.チェンジ・エージェントとの最初のきっかけは?

ーー『「学習する組織」入門』の書籍を読んだことがきっかけでした

2018年に、会社内でチームリーダーに一段上がり、初めて中堅・若手の混成チームを束ねる立場になりました。

当時、部下マネジメントがなかなかうまくいかず、様々な本を読んでいたところに、2019年12月に『「学習する組織」入門』を読み、システム思考に衝撃を受けました。その後、システム思考のセミナーに参加したら、ますますこれは使えると直感的に思いました。今起きている問題をシステム思考で描いてみたり、会社でシステム思考を紹介したりしていました。

Q.アカデミーへの参加を決めた理由は?

ーー社外から新しいものを取り入れないと"危ない"と思ったことです

社外出向者のベテランAさんの影響が大きかったと思います。専門知識についてもさることながら、問題を具体化して解決していく手法が非常にクリアな方で、仕事の仕方への気づきも与えてくれました。「なぜこの会議にかけなければならないか?」「なぜこういう処理が必要か?」と質問をされるので、そもそもこの仕事は要るだろうか?という視点が甘かった、と気づかされました。

自分たちにとってはルーティーン業務で気づかず、無駄な業務をやっていないか、一つ一つの仕事の意味を問うきっかけとなりました。同じ会社の中だけにいると効率性に目が向きやすく、そればかりでは"危ないな"と思いました。新しいやり方を取り入れるには社外に学ぼうと、アカデミーに参加しました。

Q.アカデミーでの課題は?

ーーチームメンバーの力量向上が課題でしたが、そのためには、自分自身が変わらないといけないことに気づきました

当時、「メンバーをうまく育てられない」「能力を発揮して仕事をやってもらえてないのではないか」と思って取り組み始めました。メンバーに仕事を依頼したときには、もう少し自分で考えて成果物を持ってきて欲しい、と思っていました。当時は、メンバーの仕事への取り組み姿勢が短絡的だと見えました。それはなぜか?と考えたときに、メンバーの力量不足が問題だと思い込んでいました。

しかし、3回目のゼミのテーマで、システム思考で自分の課題を描いたループ図をグループに分かれて話す機会があり、そこで認識が変わりました。ループ図を説明したり質問を受けたりすることを通じて、これはメンバーの問題でなく、私のメンタル・モデル(ものの見方、前提)が問題だということが明らかになり、ものすごく衝撃がありました。その日は驚きで、夜、眠ることができませんでした。

自分のマネジメントスタイルが高圧的で、もっと頑張るのが当たり前、といったメンタル・モデルがループ図から見えてきました。もしメンバーの力量不足があれば、指導する、やって見せるなど、相手に合わせてレベルを下げる、などの必要があったのに、そうしたことをしていませんでした。自分の態度を変えない限り何も変わらない、いくらやっても無駄だ、ということに初めて気づきました。

そこでテーマを変えました。

メンバーの力量をどうやって上げるか、ではなく、自分のマネジメントスタイルを変えて、自分が変わったことによって部下にもどう変わってもらいたいか、ということに変えました。これは天と地がひっくり返るような思いでした。人に向かって指を指していましたが、指している自分の指が問題でした。

その後、メンバーの力量に合わせて指示の仕方を変えました。本当にわかる?と何度か確認するようにしました。それまでは勉強して来いよ、という態度だったのを、相手が分からないことを言いやすい雰囲気を自分から作るようにしました。そうすると、「ちょっと自信がないんで・・・」という言葉がメンバーから出てくるようになってきました。

会社は失敗を許さない風土が強く、完璧になるまでは上司に案を持っていきにくいのでメンバーからするとやりにくいと思います。なので、「失敗しても良い、一緒に怒られるくらいの覚悟はできている。一緒に上に掛け合って、負けたらごめん。」という態度に変えました。それまでは、自分がダメだと思ったところは、直させて、完璧だと思えるところまでになってから上申していましたが、チャレンジして良い、ということを伝えなければならない、とマネジメントスタイルを変えていきました。

Q.6回のアカデミーのうち、印象的だったことは?

ーー相互コーチングは衝撃的でした

グループに分かれて受講者同士3-4人で行う相互コーチングでは、私たちは夜9時からと決めて行いました。相互コーチングの初日、どんな感じになるだろうと多少不安を感じながらその日を迎えましたが、始まって早々、メンバーの一人が、アカデミーの内容がよく分からない、と話しはじめました。そのとき、いきなり初回に「分からない」とさらけ出すのはありなんだな、と衝撃でした。それに対して他のメンバーも重ねてきて、すごい人たちと一緒になったと驚きました。社内と相互コーチングの場がまったく異なりました。

社内では、分からないなら、ここまで調べてきたけれど分からなかった、というのが当たり前ですが、「こういう場があるんだな」と驚きました。
ただ、もともと私はそういうさらけ出す関係が好きだったのではないかと思います。その後、アカデミー終了後も、この仲間と継続して6か月間自主的に相互コーチングを続けることになったのですが、実践を重ねる中での試行錯誤をさらけ出せる仲間や場があることで、自分の振り返りや探究が深まったと思います。

ーー現実の出来事を振り返る「難しい会話」のインパクトがありました

自分では「"神"回」と思っています。

第4回のこのゼミの回では、思う通りに物事が進まなかった出来事を振り返る「難しい会話」というフレームワークを使った演習を行いました。同じグループになったBさんに、このフレームを使って「こういうことを期待されていたのですよね?けど、なぜそうならなかったのですか?」など一つ一つ鋭く問いを投げかけられ、振り返りツールとしてパワフルであることを痛感しました。

結果→行動→枠組みを順に整理するにあたって、出来事を振り返るばかりでなく、人との関係性やアクションの取り方、自分が何をしたかったかを振り返るのにとても役立つツールで、今もよく使っています。

ーー第5回の「プレゼンシングジャーニー」のゼミも印象的でした

このゼミでは、様々な問いを投げかけられながら自己の探求を深め未来に視野を向けていきますが、その問いの一つをきっかけに、やりたいことでやれていなかったことは何か?と振り返ってみました。すると、それは哲学の再勉強でした。仕事中心の生活で、実践的に役立たないと放置してきましたが、読んだら面白いし、思いがけず仕事でも使えることに気づきました。

今まで封じ込めていたことが表に出たように感じ、気持ちがラクになりました。スティーブ・ジョブズのコネクティング・ザ・ドット、先にはドットが繋がっていることは分からず、歩いてみて初めてドットが繋がっていることが分かる、という言葉をふと思い出しました。今を信じて歩んでみないと分からない、と思えて衝撃でした。

Q.アカデミーを終えて、なにを得ましたか

ーー自分オリジナルのマネジメントスタイルをつかめました

有志で相互コーチングを続けたことで共感力が上がったと思います

アカデミー最終回は寂しく思いました。もう終わっちゃうの?と思いましたが、受講者の一人が相互コーチングを継続しませんか?と声を掛けてくれたことがとても嬉しかったことを覚えています。それまで、仕事偏重で自分から職務外での学びの場をつくれずにいましたが、誘われた自主相互コーチングは全6回6か月間すべてに参加し、全体で一年間の学びの機会となりました。

この自主相互コーチングでは、システム思考と「難しい会話」のツールを継続して学ぼうと思いました。足掛け一年間にわたった学びの場の最終回には、「1年前より、だいぶ共感力が上がったよね」と仲間から言われました。自分でも自覚があります。
私は、もともと他人に対する共感力は低いほうだと思います。自立を求めるタイプです。ただ、自主相互コーチングを終えて、共感ができるようになってくると、人生を歩むうえで、他人への共感は大切なものの一つと、意味が分かるようになりました。
最近では、仕事のメンバーの表情が変わってきました。一年前、メンバーは必死な顔で仕事をしていたし、質問に来るときはおどおどしていました。今は、良い緊張があるものの、話すと笑顔になる瞬間もあり、メンバーと信頼して仕事ができていると実感しています。

ーー相手とシステム思考のループ図を描くことで
仕事の進め方が変わりました

仕事の提案をするとき、従前の箇条書きでは、不足点やレベル感に焦点が当たって、議論が対立したり前に進みにくいことがありましたが、ループ図で話すとそうなりにくくて良いと感じます。

また、課題の見える化のためにループ図を描くと、必ずしも相手が正直に話していないことに気づけるようになりました。自分だったらこういう不満があるだろうな、と思うのに相手が心の内を喋らないとき、直接相手に聴けなくても、自分に対する信頼の度合いを推し測る幅が広がりました。相手がどういうことを気にしているかがわかれば、そのポイントを譲りたくないだろうということも推測でき、状況によっては質問して確かめることもできます。

共感力が上がると、単純に相手の気持ちが分かるだけでなく、仕事上の交渉ごとにもつながるし、信頼を得て、この人だったら相談できる、ということにもつながるので大切なことだと思います。

ーー相談も増えました。増えて困りました(笑)

かつては、相談する前に考えて来い、という態度だったと思いますが、今は、その余裕もないんだろうな、マネジャーに怒られて慌ててきたのかなとか、よっぽど急ぎなんだろうと、相手を受容できるようになりました。また、考えたらわかるだろうことも、そのまま言葉にせず、普通こうだよね、と織り交ぜると、相手の反応で分かっていることをこちらが分かるし、必要に応じてアドバイスもできるようになりました。

自分がどう思っているかが先でなく、相手がどう思っているかな?ということが先になりました。これは大きく変わりました。自分のオリジナルとしてやりたかったマネジメントスタイルを出せるようになりました。リスクを最小にするやり方よりも、一定のリスクを許容し、リスクのある場に飛び込むことを実践できていると思います。

Q.最近の変化は?

ーー関心が外に拡がったことと知らない場に
飛び込むことの恐れが減ったことです

相互コーチングで様々なバックグラウンドのあるメンバーと話すことで、テーマが拡がりました。気候変動や格差問題など、興味が外側に拡がっているように思います。一年前は特に関心がありませんでした。

また、知らない場に飛び込むことに対する恐れが減りました。
参加して面倒だったらどうしよう、時間がもったいないし、と思っていましたが、まずやってみよう、と思うようになりました。

Q.今後の展望は

ーー学びの場をつくりだすためのスキルをさらに強化したいと思います

アカデミーで、場の威力を知ったので、社外での学習する場への参加を継続したいと思っています。これまでの場の継続もありますが、それ以外の場も見つけたいと思っています。中長期には、人をサポートしたいという欲求があるので、今の仕事をメインにスキルを使いながら、長期には、コーチングを勉強して、メンバーコーチングをしていきたいとも考えています。

今後、海外企業との仕事が増えてくることも考えられるため、英語圏の企業とも学習する組織を実践できるように勉強しようと思っています。
そのために、ダニエル・キム氏のシステム原型をデイヴィッド・ピーター・ストロー氏の講座を受講したいと思っています。なにか問題が発生した時に、母国語が違う仲間同士の会話ではニュアンスまで理解しにくいかもしれませんが、システム思考ではループ図を描くことで可視化・共有して深めやすいのではないかと考えています。

Q.リモートでの受講はどうでしたか?

ーー自分から場に飛び込むことでリモートでの学びを増やせると思います

東京中心でなく遠距離参加者も多く、見ているものや考え方もそのベースにある文脈の違いが感じられ、良い点だと思います。

私の場合は、「行動探求」を理解することも、場の深まり方がよい影響を与えることを感じました。受講後も、行動探求を日常的に実践しています。

一方、対面に比べて、場の空気を感じるのが難しいのはやむなしと思います。
ただ、今回のメンバーはオンラインだからこそ参加できた方が大半で、モチベーションが高かったことが良かったと思います。物理的に会えないことなど壁だと思わず、むしろオンラインの喋りにくさといった"壁"を壊すくらいの勢いを持つことが良いかもしれません(笑)。

Q.第11期生へのメッセージをお願いします

――変化の場に飛び込むことについて、最初は不安があるかもしれないけれど、ぜひ信頼してやってみて欲しいと思います。

会社内だと失敗の許容度は制限されてしまいますが、アカデミーは良い失敗をするチャンスでもあるし、この場は安全安心の場なので、ぜひ思い切って飛び込んでみてください。新しい変化が生まれるし、その方が面白い場になるのではないでしょうか。僕も面白かったです、と伝えたいです。

Q.第9期生の同期の仲間へのメッセージもお願いします

――どこかでまた会って、健康に過ごされているか、半年経ってなにをやっているか、話をしたいです。

面白いことをやっているだろうし、悩んでいるかもしれないし、良い伴走者がいるだろうか、どうやったらよい伴走者をつくれるか、など、相談に乗れる場があって、気軽に集まって話したい、と思います。できることなら互いに手助けする関係が続いたらよいと思います。


(聞き手:チェンジ・エージェント北見幸子)

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