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Mental Model

メンタル・モデルとは?

メンタル・モデルとは、現実世界がどのように機能するかを模した頭の中にあるモデルであり、思考の前提や枠組みとなるものです。

メンタル・モデルという用語は、1943年哲学者・心理学者のケネス・クレイクによって初めて使われたとされています。その後サイバネティクスや認知心理学などの分野での概念として活用されていきます。

システム思考の分野では、システム・ダイナミクスの創始者ジェイ・フォレスターが、メンタル・モデルは、私たちの周りにある現実世界のイメージを頭の中のモデルであるとします。そうしたメンタル・モデルは現実世界そのものではありません。それに対して、システム・ダイナミクスにおけるシステム・モデルは、モデルを外部に形式化することで、自身あるいは他者によって検証しやすくするものです。

ピーター・センゲは、メンタル・モデルとは「私たちの心の奥深くに根ざした世の中の前提、一般理論、絵、イメージまたはストーリー」と説明し、私たちが現実の世界のどこを認識し、いかに解釈し、どのような行動するかを決めるものであるとしています。

メンタル・モデルは現実世界そのものでない一方で、生活や仕事に役に立つ程度にほどほどに現実を模しているゆえに、繰り返し起こる状況では効率的な思考や行動を可能にします。その一方で、それぞれの人生や仕事の体験によって、状況を把握する際に思い込み、認識バイアス、勝手な解釈、原因の誤認、過度の一般化などをもたらします。とりわけ複雑なシステムについて私たちのもつ認知能力のさまざまな限界のために、頭の中で考えるだけでは現実を的確に捉え、対処することが難しいことを意味します。

重要なディシプリンは、自らのメンタル・モデルに効果的に対処する能力と意識を磨くことです。

詳しい解説・事例はこちら

ほんとうの発見の旅というものは、新しい土地に行くことではなく、新たな視点でものごとを見られるようになることである。

――マルセル・プルースト(小説家、代表作:「失われた時を求めて」)

真のイノベーションにおいて「ひらめき」とはその問題に取り組み、話し合うことから生まれるのではなく、一歩下がることで私たちの「無意識」が働く余地を与え、答えに耳を澄ますときに起きる。

――アダム・カヘン(著書「手ごわい問題は対話で解決する」より)

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