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アフリカからの研修生とインドネシアの現地プロジェクト

2009年04月04日

先週、アフリカからの研修生数名に対して、システム思考研修を行いました。システム思考の考え方と基本ツールを紹介した後、実際にそれらのツールをそれぞれの参加者の抱える課題に適用してみました。

それぞれから課題となるシステムについて話をしてもらい、講師陣がそこから変数を抜き出した後、システムの構造の仮説をつくっていきました。

最初はばらばらに挙げられた要素が、だんだんとつながりはじめ、やがてそれが大きなループになっていくにつれて、参加者は口々に「自分たちのやっていることの全体像はこういうことだったんだ!」「これを本国のプロジェクトメンバーとも一緒にやって共有したい!」と興奮して話していました。

また、参加者の一人は、「実はシステム思考を以前やったことがあるのだが、今回のシステム思考はまったく違う。こちらのほうがはるかに使いやすく、役に立つ」とも話してくれました。

彼の指摘通り、システム思考には実はたくさんの流派があります。私たちが推進するシステム思考は、MITで開発されたシステム・ダイナミクスにもとづくものすが、開発にあたった私たち日本人の東洋的な世界観をふまえて、さらにシステム思考のよさが引き出されているのかもしれません。

今週は、システム思考のワークショップを行うために、インドネシアに来ています。昨年、システム思考で戦略を練り上げた現地プロジェクトについて、1年経過後のレビューを行い、今後さらにエリアを拡大してプロジェクトの展開を図るための戦略を考えます。また、このプロジェクトを通じて、途上国が直面しがちなシステムについて私たち自身が学び、現地の人たちの能力開発に役立てるようプログラムの改善をはかることも狙いの一つです。

MITで生まれ、日本で私たちがさらにアレンジしながら育てているシステム思考を、世界のあちこちに広げ、望ましい未来創造の役に立ちたいと考えています。

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