ピーター・センゲの『学習する組織』が、全国の書店やアマゾンなどのオンライン書店で本日発売です。

思えば２００６年６月にピーターと初めて会って以来、５年の歳月を経て実現しました。翻訳を行うのが決まるまで3年半、その後1年半ほど翻訳やその他プロセスを経てできあがりました。翻訳権を獲得し、終始このプロジェクトを支えてくれた英治出版に感謝申し上げます。

原書の『The Fifth Discipline』は世界中で１００万部以上のベストセラーとなり、『ハーバード・ビジネス・レビュー』や『ビジネス・ストラテジー』など、戦略系のビジネス誌からもとても高い評価を受けています。海外の組織開発の会議に行くと、数多くの企業経営者や教育長、社会起業家たちが「この本のおかげで経営観・組織観が大きく変化した」と熱く語ってくれます。お隣の中国では爆発的なベストセラーとなっており、読んでいる人の数は世界中で売れている数をしのぐとも言われています。（なぜ中国で爆発的な人気があるのか、その理由はこの本の中にも書かれています。）

今回の改訂版では、世界中での実践の振り返りや、今後の組織学習の展望が大幅に書き加えられ、まさに「プロトタイプ」から「イノベーション」への飛躍の過程が描かれています。以前の翻訳書はあいにく全訳ではなく抄訳でしたが、今回は完全版です。ピーター・センゲの伝えたいことをできるだけそのままお伝えすることを目指しました。世界で愛されるこの本を、どれだけ日本語でもわかりやすく正確に紹介すべく、力の限りを尽くしましたが、足りないところがあればぜひご指摘ください。

一人ひとりの成長、組織の発展、そして地域や国の真の繁栄に向けて、本書が役立つことを願っています。