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システム思考で視点を変えよう(8)「このロットは全部不良品です」

このロットは全部不良品・・・?

ある大学での話です。工学系の学生が電気実験用の基盤の受け入れ試験をすることになりました。メーカーに依頼した200個の基盤が届き、早速箱を開けて、スペック通りに動作するか確認します。

1つ目の基盤を試験用の装置につなげたところ、すぐにショートを起こしてしまいました。学生は不合格と判定します。2つ目を装置につなげたら、またショートしました。学生は不合格判定をします。そして、3つ目もまたショートしました。またもや不合格判定を出します。

学生は、これはひどい品質だなと思いながら、基盤のテストを続けました。そして、200個すべてをテストして、すべて不合格と判定したのです。そして、「先生、このメーカーにはもう発注しないほうがいいですよ。基盤はすべて不良品でした」と教授に報告しました。

教授は何かおかしいと思い、試験用の装置を調べてみました。すると、試験用装置の電圧が過大にかかっていることに気がつきました。つまり、基盤が不良だったのではなく、電気回路に問題があったためにショートしていたのです。学生はその可能性をまったく想定することができず、すべての基盤を壊してしまったのでした。

問題のパターンを探る

同じ問題が繰り返し起こっているとき、あるいは悪化し続けているときには、そのパターンや流れを感じ取れるように注意を払いましょう。なぜなら、個別の出来事ならともかく、一定のパターンや流れが見られる場合は、システムの構造が原因となっているからです。

この事例の学生は、問題のパターンを十分認識できていなかったようです。メーカー製品の不良率は、品質が悪い場合でもせいぜい1~3%でしょう。3つ続けて不良品が出る確率は0.003%未満ときわめて小さく、その時点で何か構造的な欠陥を疑ったほうがよいでしょう。

普段、都合のよいデータばかり集めていませんか?

構造的な問題を見るとき、私たちは自分の落ち度には気がつきにくく、ついほかの人を疑う傾向が強くなります。責任が主に他者にあると見る「他責」を行ってしまうのです。

ひとたび他責の仮説が形成されると、決定的ではないまでも、それを想起させるデータやロジックは出てくるものです。そして、その仮説に合致するデータばかり探してしまい、逆にその仮説に合致しないデータには十分な注意が払われなくなるのです。

ありのままに観察する。「正」「反」双方の可能性を残す。

仮説をもって考えることは大事な思考プロセスです。しかし、仮説は十分な検証がされるまではあくまでも仮説に過ぎません。仮説通りでない可能性も十分念頭において、「正」「反」双方のデータやロジックに等しく目を配る意識が必要でしょう。

そして、できるかぎりありのままに観察した、真の意味での「事実ベース」でものごとを考える必要があります。そうすれば、この学生のように200個の基盤をすべて自分自身で壊してしまうことはなくなるでしょう。


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