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アダム・カヘン氏との出会いと再会

2014年07月10日

変革ファシリテーターとして世界的に著名なアダム・カヘン氏を日本に再度お招きすることができることをうれしく思います。今の日本は、まさにカヘン氏が提唱し、実践している変化の手法を必要としていると信じるからです。

カヘン氏の名を最初に聞いたのは、10年ほど前のことです。世界の組織開発を進める経営者や人事担当者、ファシリテーターたちのネットワークのSoLに関わり始めた頃、ピーター・センゲ氏、アリー・デ・グース氏、故ビル・オブライアン氏、故クリス・アージリス氏ら組織開発の巨人たちに続いて、誰がこれからの時代を創っていくかという会話に加わりました。そこで、ライジング・スターとして名前が挙がっていたのが、後に『U理論』を書くオットー・シャーマー氏と、同じくU理論の開発に携わったアダム・カヘン氏でした。

同じ頃、私たちチェンジ・エージェントの盟友ハル・ハミルトン氏が、欧米の食品企業とNGOなどの協働プロジェクト、「サステナブル・フード・ラボ」を立ち上げます。このプロジェクトの共同リーダーとなったのも、アダム・カヘン氏でした。このプロジェクトの成果は、組織開発の分野にとどまらず、広く変化を創り出し、世界的に注目されてきました。

是非カヘン氏にお会いしたいと思っていましたが、ついに2008年にオマーンで開催されたSoLグローバル・フォーラムで、その希望がかないます。ハミルトン氏やピーター・センゲ氏らのつながりもあってすぐに意気投合し、来日をお願いしたところ、快諾してくれました。その後、由佐美加子氏らの尽力によって、カヘン氏の2作目の著作『未来を変えるためにほんとうに必要なこと』の出版に合わせて2010年に来日が実現したのです。

2010年の「チェンジ・ラボ」ワークショップでは、私自身も参加し、自分自身を見つめ直す機会となりました。これを機に私は、新しい関係、新しい意図をもって食料問題に関する新しいプロジェクトを始めました。カヘン氏とは、会うたびに、その後の進捗や課題、自分自身の振り返りについて話し合っています。

それから4年の歳月が立ち、今私たちはカヘン氏の3作目の著作『トランスフォーマティブ・シナリオ・プランニング(仮題)』の翻訳プロジェクトに取り組んでいます。この秋には上梓できる見通しで、11月の来日は日本語版出版記念をかねて、1日のシンポジウム(SoLジャパン主催)と3日間のワークショップ(弊社主催)が開催されます。

師と仰ぐアダム・カヘン氏の再来日が、日本で変化を生み出したいという方々にとって、変化技法のブラッシュアップと自分自身を見つめる機会になることを心より願っています。

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