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2025年 121617

社会的インパクトの基盤を築く:社会変革のためのシステム思考

都内実地(JR水道橋駅周辺)

システム思考をソーシャルイノベーションに適用する

チェンジ・エージェント社では、2005年の創業以来、事業変化の激しい時代において、変化の潮流を捉え、望ましい変化を創りだすために必要となるものの見方、考え方を培うシステム思考のセミナーを提供してきました。システム思考を学ぶことは、組織や地域の関係者間でシステムの複雑性についての共通理解を促し、望ましい未来に向けて適切なビジョン、戦略、行動及びマネジメント・システムの設計を可能にします。複雑系である社会や組織や人々の中で仕事をする上で必須の21世紀型スキルの一つとも言えるでしょう。

これまで幅広い応用可能な汎用的なシステム思考のセミナーを提供してきましたが、今回改めて社会課題解決分野に焦点をあてた新コースを提供します。背景には、日本において、社会変革(ソーシャルイノベーション)あるいは社会的インパクトの創出について、NPOや行政のみならず、企業や金融機関の取り組みへの期待と機運の高まりがあります。システム思考の活用は広がりを見せていますが、構造を見立てる、レバレッジを見抜くといったスキルや経験は日本ではまだ一部の人しか持ち合わせていないのが現状です。複雑な社会システムのリタラシー、そしてシステム思考の実践応用には、方法論や実践の基本を抑えることが求められます。そこでチェンジ・エージェント社では、ソーシャルイノベーション分野で定評のあるシステム思考書籍、デイヴィッド・ストロー著『社会変革のためのシステム思考実践ガイド』をベースに設計したコースを提供することとしました。

社会変革のためのシステム思考コースの3つの特徴

今回の社会変革のためのシステム思考セミナーには次のような特徴があります。

1 「システム原型」でステークホルダーのエンゲージメントを高める

定番のチェンジ・エージェント社のシステム思考セミナーに比べて、システム原型を重点的に取り上げているのが本特別セミナーの特徴の一つです。システム原型は、複雑で長期間の訓練を必要とするシステム・モデリングに比べ、比較的少ない訓練で一般のビジネスパーソン、非営利団体職員、市民らがシステムに関する理解や会話を促すツールとして広く世界に普及しました。本セミナーでは、著書で紹介される12のシステム原型を概観してその中から5つをクローズアップしてその活用法を紹介します。より組織や利害関係者の文脈で使い勝手のよいシステム原型を、いかに表面的な議論に終わらせずに活用するかを実践者から学べます。

2 社会変革文脈でのシステム思考の活用

ストロー氏の『社会変革のためのシステム思考実践ガイド』では、社会システムという複雑性が際立った環境の中で、システム思考をいかに実践するかという基本的な考え方、ツール、実践事例を豊富に集めたものです。システム的に利害関係者を集め、そしてシステム的に共に考えるプロセスを経て、未来に向けて有用な社会価値・アウトカムの共創を目指すことを提唱します。

加えて、チェンジ・エージェント社がファシリテーションを行った日本国内での実践例も紹介して、日本での社会変革の推進、社会的インパクトの創造・共創の基盤づくりをより身近にイメージしやすくすることを目指します。

3 システムの変容を促すリーダーシップについて学ぶ

ピーター・センゲ氏が『学習する組織』で提唱するのは、5つのディシプリンを個別に活用するにとどまらず、それらのディシプリンを統合して実践することにあると言えるでしょう。本セミナーでは、「4段階の変革プロセス」を通じて、利害関係者たちが対話のために集い、システム思考、メンタル・モデル、自己マスタリーのディシプリンを組み入れ、ビジョンの構築へとつなげる一連の流れを紹介します。また、システム思考の認知的側面、つまり「気づき、考える」だけでなく、システムの変容を促すリーダーシップに必要となる感情的、行動的、精神的な側面についても学ぶことで、参加者の実践の質と効果を高めることを狙います。

社会的インパクトの創出に向けて、次のステップへ

このセミナーは、民間、行政、市民、アカデミック分野において複雑な課題に取り組む現場リーダー、ファシリテーター、変化の触媒の役割を担う方、あるいはそうした人材開発・組織開発に取り組む方々に最適です。また、社会起業家、社会変革・社会課題解決に取り組む方、CSVSDGsESG、インパクト投資に取り組む企業の方にも有益でしょう。システム思考をすでに実践してきた方、学んだ方にも上述のようにさらに学べることがありますが、初めての方にも学べるように設計しています。

募集要項・お申込みへ

社会的インパクトの創出という大きな文脈において、この「基盤を築く(社会変革のためのシステム思考)」コースは、社会的インパクトを「創出する(変化の理論)」コースや「測定する(アウトカムと指標)」コースにつながる起点として位置づけられます。システム構造分析を経てその後の実務や方法論を学びたい方には、3つの連続講座をまとめてご受講いただくとより効果的です(個別受講より▲77,000円お得です)。「基盤」コースで、課題の全体像をとらえる力を養うことで、後続の学びや実践をより効果的に活かすことができます。

さらに学びを広げたい方へ、システム思考×変化の理論TOC×アウトカムと指標の3コース学べる連続講座(個別受講より一般価格77,000円お得) → 詳細はこちら

コース概要

目的・意図

  • 社会や組織の問題の"症状"に対処するのではなく"構造"から読み解き、根本に働きかける力を養う
  • 社会変革、システム変容の出発点として、複雑な課題の「つながり」「構造」を捉える視点を学ぶ
  • システム思考の基本的な考え方と、基本ツールの使い方を学び、実際の社会課題への適用プロセスを学ぶ

プロセスの特徴

  • 講義から、自組織の現状の課題やチャンスを見いだすために振り返る形式で、基本的な理論、原則、手法の理解を深めます。
  • 参加者と講師が全体で「学習する場」を形成し、現実の社会課題を選んでグループ単位で議論・検討します。最後にセミナー全体での発表・討論する実践的な進め方を行います。

期待される効果

本セミナー終了時には、以下のことができることを目指します。

  • システム思考が社会変革に取り組むにあたりなぜ重要なのか、求められているのかを理解できる
  • システム思考のプロセスに従い、社会課題の観察・分析を進め、構造・仕組みそのものを変容する視点を養う
  • 実課題の複雑性を理解し、本質的な理解を深め、視野を広げる

プログラム

2日間のコースを通じて、以下を学びます。

  1. 導入/概要
  2. なぜ善意だけでは不十分なのか
  3. 従来型の思考とシステム思考の違い
  4. 氷山モデル(事例:ホームレス問題)
  5. システムの基本言語
  6. システム原型(1)「うまくいかない解決策」「問題のすり替わり」
  7. メンタル・モデルのパワー
  8. レバレッジ・ポイントを見いだす
  9. システム原型(2)「成長の限界」「予期せぬ敵対関係」「強者はますます強く」その他
  10. システム変容「4段階の変革プロセス」
  11. システム・リーダーシップの4つの側面――認知、感情、行動、精神
  12. まとめ/振り返り

    (プログラムは予定です。セミナーの効果を高めるため一部変更となる場合があります。)

講師

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小田 理一郎(チェンジ・エージェント代表取締役)

オレゴン大学経営学修士(MBA)修了。多国籍企業経営を専攻し、米国企業で10 年間、製品責任者・経営企画室長として組織横断での業務改革・組織変革に取り組む。2005年チェンジ・エージェント社を設立、人財・組織開発、CSR経営などのコンサルティングに従事し、システム横断で社会課題を解決するプロセスデザインやファシリテーションを展開する。デニス・メドウズ、ピーター・センゲ、アダム・カヘンら第一人者たちの薫陶を受け、組織学習協会(SoL) ジャパン理事長、グローバルSoL理事などを務め、システム思考、ダイアログ、「学習する組織」の普及推進を図っている。東京科学大学の社会人向けMOTプログラム非常勤講師、大学院大学至善館MBAプログラム特任教授。

サステナビリティの科学者と実践家たちの国際ネットワーク「バラトン・グループ」役員。大陸横断で持続可能な食料システムを目指すコンソーシアム「サステナブル・フード・ラボ(SFL)」の中心人物たちと親交を重ね、世界資源研究所(WRI)の生態系サービスレビュー実務などに携わる。また、JICA で国内外の専門家に研修を実施するほか、東南アジア、アフリカなど途上国でのサステナビリティ・リーダー養成に携わる。

著書に『「学習する組織」入門』『企業のためのやさしくわかる生物多様性』など、訳書にピーター・M・センゲ著『学習する組織――システム思考で未来を創造する』、ディヴィッド・ピーター・ストロー著『社会変革のためのシステム思考実践ガイド』、アダム・カヘン著『共に変容するファシリテーション』など多数。

チェンジ・エージェント社CSR・CSV及び非営利組織支援の実績

2005年の創設時から企業のCSR方針・戦略策定、CSRマネジメントシステム、CSRレポートなどによるコミュニケーションを支援するコンサルテーションを展開。特に、マルチステークホルダーとのエンゲージメントに関して、CSR各分野の専門家や市民とのダイアログの企画、ファシリテーションなどを提供してきました。非営利組織向けには、環境、人権問題、貧困、緊急支援、教育などの分野でNPOなどにおけるリーダー育成、戦略開発、組織開発などの能力開発に国内外で携わっています。
また、国内外の環境、社会、ガバナンス諸分野の専門家と広く交流し、国際的なネットワークを築き、世界のESG、SDGs、CSV、サステナビリティなどの潮流に関してのリサーチ、勉強会、講演などを多数実施。2010年から「サステナブル・フード・ビジネス研究会」を主宰し、食品業界の方が企業やセクターの枠を越えて学び、協働するためのプラットフォームを運営しました。2015年頃から、国際NGOや国内で社会課題解決事業に取り組むNPOなど数多く支援しています。

募集要項

日時

2025年12月16-17日(火水)  9:30-17:30 

場所

都内実地集合研修(JR水道橋駅周辺) ※お申込み済の皆様に確定しましたらご案内いたします。
※オンライン配信、録画配信はございません

募集人数

約24名(最小催行人数4名)

本セミナーは「システム変容(システムチェンジ」について理解し、活用したいと考えているすべての人にご参加いただけます。

・民間、行政、市民、アカデミック分野において複雑な課題に取り組む現場リーダー、ファシリテーター、変化の触媒の役割を担う方
・向社会的な人材開発・組織開発に取り組むマネジャー・担当者
・社会起業家、社会変革・社会課題解決に取り組む組織のマネジャー・担当者
・CSV、SDGs、ESGに取り組む企業のマネジャー・担当者

価格

  • 一般 99,000円(税込)
  • ※「NPO」・「小中高教員」割引(上記価格より30パーセント割引)がございます。フルタイム職員向けとなり事前の審査がございます。ご希望の方は弊社基準に基づき審査をいたしますので、お申込み時に該当欄にチェックをお願いいたします。審査に必要事項を追ってご案内いたします。
    ※その他の割引との併用不可

中止・キャンセルに関する事項 

  • 感染症拡大や災害の状況によっては、直前にセミナーの内容・情報の変更またはやむを得ず本セミナーを中止または延期とさせていただく場合がございます。中止または延期となりました場合には、参加費をご返金致します。
    *返金の場合、参加費以外に掛かる費用(交通費、宿泊費、その他手数料など)は対象外となります事をご了承ください。
    その他の事由によるキャンセルにつきましては、以下のキャンセル規定に沿って対応いたします。

キャンセル規定〉
お振込み後のキャンセル規定は、お申し出日に応じて下記の通りとなります。キャンセルされる際は、電話・メールなどでご連絡ください。返金の際は、下記金額より返金手数料を除いた金額となりますのでご了承ください。

開催日を含む15日前まで・・・返金手数料を除いた全額返金
開催日を含む14日前から8日前まで・・・参加費の50%返金
開催日を含む7日前から当日・・・参加費の全額を申し受けます。

主催

主催 有限会社チェンジ・エージェント

公開日:2025.8.26

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お申し込みフォーム

以下のフォームより、必要事項をご入力の上、お申込みください。領収書が必要な場合はご希望の宛名と共に備考欄にお書き添えください。
入金確認を持ちまして正式な受付となります。ご入金確認後、受講票をメールでお送りいたします。(※以下フォームの送信ができない場合は、大変お手数ですが事務局 seminar@change-agent.jp まで以下の項目をご記入いただきメールでお送りください)
【申し込みフォーム】2025年12月16日-17日 社会的インパクトの基盤を築く:社会変革のためのシステム思考
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入力例:foo@example.com

入力例:foo@example.com

入力例:0312345678
請求書(PDF)がご入用の方は、次にチェックし、空欄に希望のお宛名をご入力ください。郵送が必要な場合は、送付先のご住所と宛名をご入力ください。
割引価格でのご参加を希望される場合は、チェックをお願いします。※事前確認・審査事項についてメールでご連絡します。
※割引の併用不可
この研修コースのことをどこでお知りになったか教えていただけると幸いです。
※受付確認後、参加費とお支払方法(振込口座)を記載した【仮受付票】をメールで送信いたします。入金確認を持ちまして正式な受付となります
※Gmail側の仕様変更により受信メールをGmailに転送されている場合等にメールが不達となる事象が多数発生しております。お申し込み後、一週間たちましても返信が届かない場合は、送受信のトラブルの可能性がありますので、お手数ですがご一報いただけますようお願い申し上げます。
 

お問い合わせ先

(有)チェンジ・エージェント 担当 岩下
E-mail: seminar(アットマーク)change-agent.jp Tel:03-5846-9660
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