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エネルギー・気候政策シミュレーター「En-ROADS」を活用して、学校、NPO、企業などにおける教育をサポートすることができます。ここでは、教員・講師やファシリテーターが、授業やワークショップの前に、どのようにEn-ROADSの活用をインストラクションを行うかのイメージを共有します。
1．ブラウザーからEn-ROADSのシミュレーションのサイトにアクセスしてください。
https://en-roads.climateinteractive.org/scenario.html?v=22.3.0&lang=ja
2．画面下部の政策レベルパネルでは、エネルギー関連を中心に18分野の政策が提示されています。レバーの初期値は、それぞれの政策が「現状維持」にあって、奨励するか／抑制するかでレバーを左右に動かして調整できます。政策レバーを動かしながら、国際的な目標である産業革命以前からの気温上昇2度未満となる政策ミックスを見つけましょう。
各政策右上の「...」（詳細）ボタンを押すと詳しい説明と選択肢が表示されます。詳細画面上から具体的な政策目標数値を入力したり、具体的な技術や政策を指定したりすることもできます。
なお、公開版のEn-ROADSはグローバルシナリオとなっているため、地域・国別のシナリオ検討はできません。現在の各国コミットメント目標はベースラインに組み込まれていますので、追加的に実施する政策について検討していると考えるとよいでしょう。さらに、政策を先進国と途上国、富者と貧者などの公平性について、あるいは健康や雇用など、気候以外の影響について考慮することも推奨されます。
3．画面上部には、ベースラインシナリオや作成中のシナリオのさまざまな影響を表示することができます。作成したシナリオが、なぜ、どのように温室効果ガスの削減につながるのか、あるいは、他にどのような影響が出るのかを確認しましょう。
・デフォルトの画面だけでなく、表示メニューから「茅方程式グラフ」や「ミニチュア画面」を表示するとインパクトの概要が可視化されます。
・作成した政策に応じて、グラフメニューからエネルギー需要・消費のミックスや、温室効果ガス排出、除去と土地利用、財務、ほかさまざまな影響について確認できます。
4．作成したシナリオについて以下の問いについて考えてみましょう。また、シナリオのリンクをコピーして講師・ファシリテーターに提出しましょう。
A) あなたの戦略で最も重要な上位3～5つの方針（例えば、動かした政策レバーの中で最も重要なもの）は何ですか？
B) あなたの提案シナリオを実現するために、企業、NGO、政府、国民は、今後2年間でどのような行動と優先順位が必要ですか？
C) あなたの提案する未来において、世界的に大きな勝者と敗者となるのは誰でしょうか？ それぞれ列挙しましょう。
D) En-ROADS で捉えたエネルギー・気候システムの挙動について、驚いたことは何ですか？ 例えば、どのような政策が、想像よりも大きな影響、あるいは小さな影響を与えたのでしょうか？
E) あなたの提案が可能であると希望をもてるような世界のトレンドは何ですか？
F) 必要な変化を生み出すために、あなた自身ができることは何ですか？
シミュレーションガイドは以上です。これらの事前作業をもとに、授業、研修やワークショップで話し合い、疑問点を掘り下げ、複雑なシステムであるエネルギーと気候について理解を広げることができます。あるいは多様な利害関係者と共に、より効果的な政策やアクションのために必要なことを対話するプロセスとするのもよいでしょう。なお、配付資料として以下を活用してもよいでしょう。
引き続き、講師やファシリテーター用の情報も紹介していきます。
（この記事は、Climate Interactive及びMITによって開発された内容を、翻訳、一部改変して紹介しています。）
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