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Layers of limits
層状の限界とは?
いくつもの限界が次々と生じること、とりわけ「一つの要因が制約要因でなくなると、必ず成長が生じ、成長自体によって要因の相対的な希少性が変わり、別の要因が制約になってくる(『世界はシステムで動く』より引用)」ことを、表現した言葉です。つまり、成長そのものが、制約要因となり、次の限界を生みだすこと、成長に対応して限界が変化することでいくつもの限界が生じることを意味しています。有限な環境のなかで、物理的な実体は永久に成長することが不可能なため、層状の限界に取り囲まれていると言えます。
例として、企業・組織においては、ジェイ・フォレスターの「企業成長モデル」が古典的なモデルの1つです。
また地球規模では、『成長の限界』のレポートから得られたモデルで、人口や経済の幾何級数的成長がそのまま続けば、21世紀半ばまでに食料、資源、環境汚染問題などの次々と現れる層状の限界へと対応に追われ、市場や技術で解決しようとしても、コストの上昇と設備投資が工業資本の再生産の自己強化型フィードバック以外の用途により多く割かれるために成長は反転して崩壊を迎えることを警告するものがあります。詳しくはこちら
一つの教訓として、複雑で有限な世界では、一つの限界を取り除いたり、引き上げたりして成長を続けようとしても、別の限界に突き当たるということだ。とくに、成長が幾何級数的だと、あっという間に次の限界が出現する。言ってみれば「層状の限界」があるのだ。(書籍『成長の限界』より引用)
参考文献・関連図書
・『成長の限界』
・『世界はシステムで動く』